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オンライン留学は本当にメリットがあるのか?

新型コロナウイルスの影響で海外への渡航ができない状況となり、留学の予定をキャンセルしなければならなかった人たちにとって、代わりの選択肢に挙がるのが『オンライン留学』。

「オンライン留学って効果あるのかな?」

そんな疑問に答える記事です。

僕自身はイギリスに実際に10か月ほど滞在して海外留学を経験しましたが、その視点からオンライン留学の必要性を考えてみました。

結論からいうと、「語学学習目的のオンライン留学はあまりコスパがよくない」と思います。

オンライン留学とは

そもそもオンライン留学自体はインターネットが普及しだした20~30年ぐらい前には存在していました。

海外では当時から多少の知名度はあったようですが、日本で『オンライン留学』を耳にするようになったのって、本当にこのコロナ禍になってからですよね。

オンライン英会話とオンライン留学の違い

オンライン英会話:
オンラインで講師と英会話をしながら勉強。基本的に1対1で行う、オンラインで英語を学ぶいわゆる従来型のレッスン。最近だとDMM英会話が有名。

オンライン留学:
留学先の学校で行われる授業のスタイルをそのままオンラインで行うため、複数人のクラスであることが多い。中には1対1の授業を設けている学校もある。

今さらオンライン留学が話題になったのは提供者側の都合?

「オンライン留学」で検索してみると、多くの留学斡旋サイトなどで

「コロナ禍で海外に行けない今だからこそオンライン留学!」
「オンライン留学にはこんなメリットがあります!」

といった記事をよく目にします。

もちろん、コロナの影響で留学の予定をキャンセルせざるをえなかった人たちへの救済措置としての側面もあるとは思います。

でも、果たしてその費用に見合った効果があるのかは少し疑問があります。

そんなにいいモノだったのなら、なぜもっと前から一般化していなかったのでしょうか。

それには留学斡旋会社と、語学レッスンを提供する学校の現状が関係しています。

留学斡旋会社と語学学校の収入源

コロナウイルスの影響で、留学斡旋エージェントと語学学校は大ダメージを受けています。

国家間の渡航に制限がかかっているため、語学学校は海外から生徒を集めることが非常に困難になっています。

そのため、エージェント側も留学生を受け入れられる学校がなく、業務が滞ります。
※留学斡旋エージェントはお客さんからの手数料だけではなく、語学学校からの紹介手数料を受けとることで収益を上げています。無料のエージェントが存在できるのもこのためです。

となると問題になってくるのが、雇用の維持です。

学校側は講師の、エージェント側は従業員へ給料を支払うことが非常に難しくなってきます。

そのため、どんなかたちでも、たとえそこまでの収益が見込めないモノであっても、どうにかして売り上げを出さなければいけません。

オンライン留学が今ここまで話題になっているのは、学校とエージェント側のこういった経済状況も非常に大きいと思います。

オンライン留学のコスパが悪い理由

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実際、オンライン留学をすることで語学力は多少は伸びると思います。

ただ、以下の理由から、費用対効果で見るとそこまでする意味はないかなと思います。

1.そもそもオンラインは複数人授業とは相性が悪い
2.時差がある
3.強制力が働かない
4.留学の予行演習としての効果はうすい
5.オンライン英会話との料金比較

そもそもオンラインは複数人授業とは相性が悪い

複数人のzoom通話などしたことがある方ならわかると思いますが、ビデオ通話では一度に話せるのは一人だけです。

同時に複数人が画面越しに喋ると、音が重なって何も聞き取れません…

そのため複数人での授業となると、基本的に先生が一方的に話すだけの講義のようなカタチになってしまいます。

かといって生徒1人1人に発言の機会を設けようとすると、日本の義務教育のクラスで行われるような決して効率が良いとはいえないようなスタイルになってしまいます。

「では次の問題は…◯◯さん」みたいな感じですね。

これは語学学習においてはかなりのデメリットです。

そもそも先生が一方的に講義をして教えるスタイルは、大学などの専門知識を教える際に使える方法です。

大学講義の場合、先生はその道のプロフェッショナルで、生徒との間に知識量に絶対的な差があります。

そのため、生徒と対話せずに一方的に情報を垂れ流すだけでも、十分な専門知識を得ることができます。

なので、語学学習が目的ではなく、海外大学の学術的な講義を受けるためであれば、全然オンライン留学でも問題ないと思います。

しかし、語学はそもそもコミュニケーションツールの一つです。
語学力を伸ばす最大の近道は、ひたすら誰かとコミュニケーションを取ることです。

この点を改善するため、オンライン留学を提供している学校側も、生徒たちが個別でディスカッションする場を設けたりしているようですが、あまり大きな効果はないように思います。

時差がある

当然の話ですが、リアルタイムのオンライン授業に参加しようとすると、時差の関係で授業を受けられるのが深夜だけ、なんてこともありえます。

【各国がAM9:00だった場合の日本時間】
イギリスがAM 9:00の場合→日本<PM 6:00>
アメリカ(ニューヨーク)→日本<PM 11:00>
カナダ(バンクーバー)→日本<AM 2:00>
オーストラリア(シドニー)→日本<AM 7:00>
ニュージーランド→日本<AM 6:00>
フィリピン→日本<AM 10:00>
マルタ→日本<PM 5:00>

こうしてみると、現実的に時間が合わせられそうなのはオーストラリア、ニュージランド、フィリピンぐらいですかね。

一応時差を考慮した複数のタイムテーブルで授業を組んでいる学校もありますが、そうするとやはり選択肢は限られてきます。

強制力が働かない

これは結構重要です

別記事『国内で英語力を伸ばす方法』でも書きましたが、留学で得られる大きなメリットの一つに、「やる気のある/なしに関わらず、英語を使う環境に身を置くことができる」というのがあります。

オンライン留学では時間割は決められていますが、結局は日本国内から授業を受けることになるので、授業中以外の英語学習へのコミットメントは低くなりがちです。

留学の予行演習としての効果はうすい

オンライン留学をすすめる宣伝文句の1つに、

「実際に留学する前にまずはオンラインで授業を受けてみて、授業の雰囲気を確認できる!」

といったものがあります。

オンライン留学とオフライン留学を合わせた、いわゆる『ハイブリッド型留学』です。

でもこれには僕は懐疑的です。

上述した理由から、オンラインでは授業の進め方が制限されてしまうため、実際の授業とは必然的に異なる内容となってしまいます。

それに留学先の授業で気になるのは一緒に勉強をすることになるクラスメイトですが、オンライン授業を受けた人が同じクラスメイトになるなんてことはほぼないでしょう。

授業の雰囲気を感じてみたいのであれば、YouTubeなどで実際の学校の授業風景を映した動画を見た方が効果があると思います。

オンライン留学でなければ、どうするべき?

散々オンライン留学のデメリットばかり並べましたが、僕が言いたいのは

「効果はあるけど、コスパはあまり良くない」

これに尽きます。

というのも、わざわざ学習に効果的かどうかも確立されていない新しい『オンライン留学』を選ばなくても、より安価な『オンライン英会話』があるからです。

【1コマ(50分)あたりの授業料のだいたいの相場】
オンライン留学:1,000 – 2,000円
オンライン英会話:300 – 500円

オンラインで語学学習をしたいなら、以前からあるオンライン英会話で十分です。

制約や条件に関してはオンライン留学もオンライン英会話もほとんど変わらないので、3〜4倍の料金がかかるオンライン留学をするメリットは低いというのが結論です。

もちろん、最終的には個人にとってどれが1番合っているかの話になってしまいます。

なので、話題だからという理由で安易に飛び付かず、本当に自分にとって必要なのかどうかを見極めながら学習計画を立てていくのがベストだと思います。

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